交通事故を起こしやすい人④ 「いつも時間に追われて運転している人」
どうも、交通カウンセラーのほるべーです。
今回は「時間」についてのお話です。
例えば出勤などでクルマを使われている方、普段から時間に余裕を持って運転していますか?いつもギリギリで時間に追われる状態ではありませんか?
「なんだ、そんなことか」と思ってしまったあなた、要注意ですよ!
事故を起こしやすい人の典型的な特徴の1つがそれなのです。
では実例を交えて解説していきます。
10分の時間的余裕を持つだけで事故が激減する
まずは実際にあった例をご紹介しましょう。
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その前に・・・
自分は交通カウンセリングというちょっと珍しい?仕事もしています。
簡単に言いますと企業などから依頼を受けて、その企業に所属する社員さん達が事故を起こさないドライバーになれるよう「カウンセリングなどを実施してそのお手伝いをする」という内容です。その相手は業種問わずホントに様々で、バスやタクシーなどの運転手さんや、直接運転とは関係のない職種の方々にも行っています。
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その中での実例です。
数年前、とある会社の社員さん(Aさん)にカウンセリングを行った時のことです。
Aさんは28歳(当時)男性の営業職で、普段から通勤や営業回りでほぼ毎日運転されており、免許歴は8年です。事故や違反歴はというと、数回接触事故を起こした経歴があり、一週間に1回以上はヒヤリとする体験があるそうです。
早速カウンセリングを開始し、その原因となるものをピックアップしていきます。
「運転方法や技術はどうなのか?」
「危険予測能力はどうなのか?」
などなど・・・
その中で浮かび上がってきたものが今回のテーマである「時間的余裕」ということだったのです。
Aさんが体験してきた事故やヒヤリとした状況について詳しく伺ってみたところ、
「急いでいたから」とか「焦っていたかも」というキーワードが多く発せられており、どうやら時間に追われて運転している時に多く発生していることがわかりました。
そこで対策を講じます。
基本的にカウンセリングは交通の分野に限らず相談者の意思決定を尊重しますので、Aさん自身に目標(対策法)を考えてもらいます。
もうお分かりになったと思いますが、Aさんが出した答えは簡単です。
「時間に余裕を持つこと」
もっと具体的に言いますと、
「いつもより10分の余裕を持つ」
という目標を立ててもらい、それを実行してもらうことにしました。
「通勤はいつもより10分早く出発する。営業回りなども同じ」
ということですね。
それから約1年後、Aさんにその後の状況はどうなのか伺ってみたところ、今のところ事故もなく、以前よりもヒヤリ体験は激減したそうです。自分としても嬉しい経験でした。
このように、時間的余裕があることは確実に安全運転につながります。
しかもそれは、
たかが10分でも効果があるのです。
普段どおりの運転が出来ない時が危険
はっきり言ってしまえば、免許を取得してから3年以上毎日運転をしていれば、運転技術や危険予測能力などはもう初心者の域ではありません。
初心者の域を脱した人が事故に至ってしまう原因は、むしろそれ以外の部分に問題があることも多いのです。
さきほどのAさんの例がそれですね。彼は普段から危険な運転をしているわけではありません。時間に追われている時に、知らず知らずのうちに危険な運転になってしまうのです。
自分もそうですが、みなさんもそういう経験がありますよね?
出勤時間や約束の時間に遅れそうな時は気持ちが焦りますし、信号が赤になればイライラもします。そんな時はいつもよりもだいぶ速度は出すでしょうし、普段はちゃんと行っている安全確認なども疎かになってしまうのですよ。
他にも、寝起きの状態では頭も身体も冴えていないので、とても普段通りの運転はできませんよね?
このように、
「普段どおりの運転ができない状況」や「本来の自分の運転ではない時」に事故が発生する確率が高いのです。
特に今回のテーマである「時間に余裕が無い」というのは大敵ですよ。
ですから、
いつも時間ギリギリに行動している人はしょっちゅう事故を起こしてしまうのです。
まとめ
やはり時間には余裕を持ちましょう!
これは事故防止だけでなく、予期していなかった渋滞などにもある程度は対応できますからね。
時間ギリギリの運転は危険です。
10分の余裕でOKですから!
たかが10分、されど10分ですよ。
では今回はここまでにします。
どうかみなさんも時間に余裕を持ってこれからも安全運転で!